男が言い訳をするときの心理 女性が言い訳をする心理 そして子供が言い訳をする心理
浮気がばれ、奥さんに追及されて、苦し紛れに言ってしまう男の言い訳。
デートの約束を忘れていたのに、それを言えず正当っぽい誤魔化しをする女性の言い訳。
食べちゃいけなかったおやつを、ついつまみ食いしてしまった子供の言い訳。
今回記事にするのはそんな「言い訳」についてですが、何か起きた後にする言い訳ではなく、事前に言い訳をしておく人の心理についてです。
あなた自身があまりにも心当たりがあり過ぎて、つい苦笑いしてしまうかもしれませんね。
今日は四半期1度の事業部方針会議があります。
各事業の担当者たちが一堂に会するとても大事な会議です。
その重要な会議を前にして、今回の進捗状況発表の任された先般が言いました。
「実は昨夜お客様と一緒で帰ったのが朝方だったんだ」
「あまりよく寝てないからな」
「昨日から風邪気味で、体調が万全じゃないんだよな」
こんな言い訳を耳にしたことはありませんか?
まだ何もしていないのに、どうして事前にこのような言い訳をしてしまうのでしょうか?
このように、失敗した場合や満足な結果が得られなかったことを見越して、あらかじめハンディを強調しておくことを
「セルフ・ハンディキャッピング」と言います。
例えば、前出の進捗状況発表プレゼンで、うまく説明ができなかったために、他の部署から何か追及されてしまったとしましょう。
本来なら、大いに自尊心を傷つけられるところですが、あらかじめ
「昨夜は夜中まで仕事をしていた」
「よく寝ていない」
「体調が万全ではない」
というハンディを自分自身に与えておくわけですから、
「上手く説明ができなくても当然だ」
「調子が悪かったから仕方ない」
と考えられるため、自身のプライドを守ることができます。
セルフ・ハンディキャッピングを使う人は、一見謙虚そうに感じる人が多いようですが、何があっても自分のプライドを守りたいと考えている、つまり、プライドが高い人が多いようです。
特に、ハンディに自分の能力とは関係のない、体調や天候などを選ぶ人にはこの傾向が見られます。
このタイプは、失敗やミスを咎めたり、「なんだ、始まる前から言い訳? 予防線を張ってるんじゃないの」などと揶揄(やゆ)されると、せっかく守った自身のプライドを傷つけられたと感じて、カッとすることがありますので、このタイプの人へ何か言う時には注意が必要です。
また、これはちょっとずる賢い作戦ですが、苦手な共同作業などで、ちょっと手を抜きたいと考えたときは、セルフ・ハンディキャッピングが使えます。
作業開始前に
「今日は体調があまり良くなくて・・・」
「この作業、あまり得意じゃないんだよ。迷惑かけるかも知れないけど、どうか許してね」
等とハンディを強調しておくと、共同作業の相手が
「その分も頑張らなくてはいけない」
と勝手に思い込んでしまい、普段以上の力を発揮してくれます。
だからと言って、いつも言い訳ばかりしていると、
「この人は出来ない人なんだ」
という固定的な評価が出来上がってしまうため、いつも使える手では無いことも知っておきましょう。