ピアスをする人の性格を心理学の視点でひも解く
ピアスは今も昔も女性のおしゃれの1つとして、あるいは男性にとってもおしゃれの1つとして考えられてきました。
ノースウェスタン大学の調査によると、ピアスをしているアメリカ人女性の割合は実に72%に上ったそうです。
日本でもピアスをしている女性をよく見かけますが、さすがにこれより低く、ある調査によると47%だそうです。
男性についても非常に多くの人達がピアスを開けているのを良く見かけるようになりました。
古来、ピアスやイヤリングなどの装飾品というものは、魔除けとして使用されてきました。
それが時代の変化とともに、権力や地位の証明手段としても使われるようになりました。
ある部族などは成人女性である証明として、一定年齢になるとある場所へピアスをする等の行為もありますが、これらは今回お伝えする心理とは意味合いが違いますのでご注意ください。
ピアスがファッションの一部として扱われるようになったのは近代に入ってからの事です。
どうしてピアスを付けるのでしょうか
特に若い人たちの間では、ピアスを開ける行為というのは、男女区別無く多く見受けられるようになりました。
それら多くは、「カッコイイから」「みんなやっているから」などの理由によるものが多いのではないかと思います。
中には、「開けないと仲間はずれにされるから」というような理由もあるかもしれません。
どちらにしろ、これらの背景にあるのは「ファッション」としての位置付けであると考える事が出来ます。
女性がピアスを付ける行為には本能が潜んでいる
但し、女性がピアスを付ける行為と言うのは、男性がピアスを付けるのと根本的に意味合いの違うところがあります。
それは、「オス」を引き寄せるための本能的な行為に基づく心理があるからです。
勿論そのようなことを考えながらピアスを開ける女性が多いとは思いませんが、女性の場合は本能的に全てのオスに注目されたい、気づいて欲しいという欲求があります。
女性に装飾品を身に付ける人が多いのは、そのような本能的な行為によるものです。
ピアスを付ける人の心理的な分析
ファッションとしてのピアスを、更に深く分析していきますと、ファッションにより自分を表現したい、目立ちたい、などの自己アピール行為として「ピアス」という存在があるという事になります。
しかし、同じファッションの一部として考えたときに、洋服とピアスでは心理的な位置付けが違ってきます。
ピアスを開ける行為とは心理的な視点で言うならば、自傷行為の延長という位置付けになるからです。
小さいとはいえピアスは身体に穴を開けなければ付けることができません。
それに、感染症にかかる可能性も秘めている行為になります。
つまり、それに踏み切る人は
「他人と違うところを周囲に見せたい」
「新たな自分に生まれ変わりたい」
という心理が働いていると考えられます。
違うところを他人に見せたいという心理とは、反抗心であったり、社会や人間関係に対する不満、そのような心理における自己主張欲からくるものと言えます。
そして新たな自分に生まれ変わりたいとは、今の自分に満足できていない、自分に自信がない、という心理のあらわれで、自傷行為により自分を慰めている心理が潜んでいると考えられます。
ピアスを沢山付ける人の心理
ピアスの数は「三つ以下」という人がほとんどですが、まれに四つ以上付けている人がいます。
そのような人は
「社会の仕組みに取り入れられたくない」
「自分は特別な人間」
と考えています。
また、ピアスの数が多ければ多いほど「社会に認められたい」という気持ちが強いようです。
最近は、おへそや鼻などにピアスを着けている人も見かけますが、これも自分に自信がないという気持ちのあらわれです。
それは、耳よりも確実に痛みや違和感の強い部分にピアスをすることによって、「耐えることができた」という自信をその行為によって得ているからです。