日本の歴史では「8」は使われてきましたが、「9」は日本人には馴染みが少ないらしいですね。
「あなたの携帯電話の番号を教えてくれない?」
今ではメール、LINEが殆どですから、
なかなか聞かなくなった台詞ではありますが・・・
「いいですよ。090-1234-5678です」
「どうもありがとう!」
かつての合コンなどでよくあるやりとりだと思いますが、
すぐメモ帳に書き留めるか携帯電話の電話帳に入力しておかないと、
せっかく聞いた電話番号を忘れてしまう可能性が高いので注意してくださいね。
記憶は保持時間の長さによって「感覚記憶」「短期記憶」「長期記憶」の
三種類に分けることができます。
感覚記憶とは、
感覚器が受け取った刺激情報をそのままの形で短時間保持する記憶のこと。
通常は一秒前後で消失します。
短期記憶は注意を向けた情報を一時的に保持する記憶で、
通常15~30秒程度しか保持することができません。
しかも、短期記憶には容量的な限界もあり、
成人の場合でも、
記号や数字を7プラス・マイナス2個程度しか覚えることができません。
これは、
心理学者のジョージ・ミラーが発見したもので
「マジカルナンバー」と呼ばれています。
つまり、せっかく教えてもらった携帯電話の番号が覚えにくいのは、
11桁と、マジカルナンバーより長いために起こる現象なのです。
では、
メモ帳も携帯電話も持っていないときにはどうすればいいのでしょうか。
まず、電話番号を7プラス・マイナス2桁以下にすることを考えましょう。
たとえば電話番号の最初が「090」だとしたら、
「9」だけ覚えればギリギリ9桁におさまりますから、
覚えられる可能性が高くなります。
また、マジカルナンバーが数字の数ではなく、
固まり、にも作用することを応用する方法もあります。
たとえば「090-1234-5678」という電話番号の場合は、
「090」「1234」「5678」という3つの固まりにして覚えるのです。
4桁の数字では覚えにくい場合は、「12」「34」「56」「78」のように、
2桁×4の固まりにしてみましょう。
しかし、これだけではまだ不十分です。
大切なのは短期記憶を長期記憶に転送すること。
長期記憶はほぼ無限の容量を持っており、
しかも半永久的な記憶なので、こちらに転送してしまえば安心です。
そのためには、
「リハーサル」を行なう必要が あります。
この場合のリハーサルとは、
何度も電話番号を反復して思い起こすこと。
皆さんも、英単語などを覚えるときにやったことがあるはずです。
反復すれば確実に長期記憶に転送されるというわけではありませんが、
可能性は確実に高くなります。