催眠商法の中には心理学を悪用した悪質商法があります
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催眠商法という悪質商法に騙される人は年々増え続けています

警察庁の調査によると、平成26年の悪質商法による被害総額は約1742億円に昇ったそうです。
消費者庁に寄せられただけで、これだけの被害総額に登るという事は、実態としてかなりの件数が悪質商法により、被害を受けたという事になります。

なかでも常に被害額の上位に位置している「催眠商法(SF商法)」という悪質商法がありますが、これは心理学を悪用したものです。

手口を紹介しておきますので、被害に遭わないためしっかり覚えておいてください。

催眠商法とは、商品の引換券などを配って会場へ人を集め、必ずしも必要ではない商品を高額で売りつける商売のやり方の事です。

「必要のないものを高いお金を出して買うわけがない」とお思いでしょうが、周囲の人たち(サクラ) が「お買い得だわ」「買わなきゃ絶対に後悔する」
と言うのを聞いていると、ついつい買ってしまうのです。

これは、一種の集団圧力という心理によるもので、古来より商売には広く活用されてきた商売のやり方と言えますが、このやり方を悪用して二束三文の絵画や壺を高額で売りつけたり、最近ではノウハウの薄い情報を高額で販売するという悪質な商売にも利用されています。

ネットでもこの商法は活用されていて、今やあらゆる所で見る事が出来る商法ではありますが、催眠商法自体が悪質かというと、商売のテクニックの1つとなりますため、悪質とは言いがたいのが現実です。

しかし、行き過ぎた誘導は、心理を巧みに利用した悪質な、と言わざるをえませんのと、更に「何を売るのか」という点において、悪質の度合いも変わってきます。

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「私は騙されない」って思っている人ほど、サクラにやられる傾向のようです

心理学者のアッシュが行なった実験によると、ある集団の中で、あらかじめ誤った(ひと目見て間違っているとわかる)答えをするように指示された6人のサクラが、同じ答えをすると、なんとその集団の30%以上の人がサクラにつられて誤答してしまったと言うのです。

つまり、間違っているとわかっている「A」という答えがあったとします。
でも自分とは別の「B」答えをする人がいると、1人だとまだ自分の中の答えは「A」のまま変わりませんでしたが、これが6人になると、自分の中の答えが一時的に「B」へと変わってしまった、という事です。

これは、「私は騙されない」と言う思いの強い人にほど効果的で、「騙されたくない」という強い気持ちが、サクラの誘導にうまく乗ってしまっていると言えるわけです。

悪徳商法の業者たちは、この心理を巧みに応用して、皆さんを騙そうとしているのです。

最近では色々なところで、悪質な催眠商法について、取り沙汰されるようになりました。
催眠商法を利用したテクニックでは、「今だけ」「限定」「残り僅か」「特別」などのキャッチが一般的には使われますので、思い当たる方も多いのではないでしょうか?

そのようにして集客した人に対して、本当の悪徳業者はどのようなテクニックを使うかというと、まず周りの殆どの人達をサクラで埋め尽くします。
そして周りの殆どの人達(サクラ)に商品を買わせたり、契約にサインをさせます。
つまり、買わないほうがおかしい、サインしないほうが間違っている、という心理的状況を意図的に演出するわけです。

そのような状況になりますと、集団圧力の心理が働き、まるで催眠術にでもかかったかのように、一時的に買う事に対して抵抗感が薄くなりますので、つい誤った判断をしてしまうのです。

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悪質な催眠商法に騙されない唯一の方法とは

それでは、悪質な催眠商法に騙されないようにするにはどうしたら良いのでしょうか?

それは第3者の立場になれる自分を身につける事です。

この第3者の立場と言うのをわかり易く言いますと、例えば成長企業に見られるような会議の形から知る事が出来ます。

リーダーは腹の中では「A」という答えを持っていたとします。
でも、その決断には不安があった。
そこでブレインストーミングを実施し、多くの人たちの意見に耳を傾けます。
その多くの意見の中で、新しい考え方が生まれたり、自分の考え方を修正したりして、方向を決めていく事が出来るのです。

ブレインストーミングとは、結論を出さない会議の事です。

これを個人が何か判断しようとする時には応用すれば良いのですが、現実的に第3者の立場を自分の中に持つこととは、なかなか難しいことですし、自分とは1人の事ですので、「もう1人の自分」を持つことは、ある意味とても高度なテクニックが必要と言えます。

そこで、ブレインストーミングを持つ意味を考えますと、そこにヒントが生まれてきます。
つまり答えを出さないこと、と言えるわけです。

これはある意味優柔不断であったり、決断力の鈍さに繋がることにもなりますので、現実的な行動としてどうするのかと言いますと、自分の中にルールを決めることです。

いくら以上の買い物では即決しない、何かを契約するときには、必ず一晩置いてから行動するなどです。
自分の中に決めたルールであれば、結果としてそれで損をしたとしても、仕方がないと諦めもつくのではないでしょうか。

世の中には、心理を悪用した悪質商法が溢れかえっています。
このような悪質商法に対抗していくには、やはり自分の中にも防衛できるだけのルール付けが必要と言えるのです。

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